外国人向けシェアハウスでは、入居者たちと一緒に今宮戎神社を訪れ、日本の伝統行事「十日戎」を体験してきました!
今回は、奈良と大阪のシェアハウス合同です。
「商売繁盛で笹もってこい!」という軽快なリズムと福娘たちの笑顔に包まれながら、入居者たちは日本文化の深さに触れ、楽しいひと時を過ごしました。

十日戎(とおかえびす)とは?

毎年1月9日から11日にかけて行われる「十日戎」は、商売繁盛を祈願する行事で、西日本を中心に多くの人々が参加します。七福神の中のえびす様に祈願するのですが、特に大阪では「えべっさん」と親しまれ、多くの企業経営者や商売人たちが集まる大切なイベントです。9日の宵戎、10日の本戎、11日の残り福と3日間にわたり賑わいます。


今宮戎神社について

大阪市浪速区にある今宮戎神社は西暦600年代に創建されたと伝えられ、大阪という商業都市と密接に結びつきながら発展してきました。「えびす様」を祀る神社の代表格で、日本全国にある戎神社の総本社の一つです。商売繁盛の神様として信仰されているえびす様は、笑顔で優しく、釣竿や鯛を手に持った姿で親しまれています。釣竿は「幸運を釣り上げる」ことを象徴し、鯛は「めでたい」に通じる縁起物とされています。外国人入居者たちは、参拝の方法や歴史的背景の話に興味津々でした。

「福娘」と縁起物の笹飾り

十日戎のもう一つの魅力は、福を分け与える「福娘」です。選ばれた福娘たちは、華やかな装いで参拝者に福を授け、笹と縁起物を授与します。その姿はとても華やかで、訪れる人々を笑顔にします。


「商売繁盛で笹もってこい!」の掛け声でおなじみの笹飾りには、俵や鍬、金色の小判など、商売繁盛や豊作を象徴する縁起物が飾られます。笹が使われる理由は、笹が寒さにも強く、青々とした葉を保つことから「生命力や繁栄」の象徴とされているためです。
笹飾りには、商売繁盛や福を招くためのさまざまな縁起物が取り付けられています。それぞれの飾りには、以下のような意味があり又、まっすぐ伸び、葉が落ちないことから縁起が良いとされています


1. 俵(たわら)
お米を入れる俵は、豊作や食料が豊かであることを象徴し、商売が繁盛するよう願いが込められています。

2. 鯛(たい)
「めでたい」に通じる鯛は、幸運や繁栄を象徴する縁起物です。商売繁盛の神様えびす様の手にも鯛が描かれています。

3. 熊手(くまて)
福をかき集めるや働くことや努力への感謝を表しています。福や金運を「かっこむ(掻き込む、搔き集める)」福をかき集める」という意味があります。

4. 箕(みの)
箕は、すくい取るという意味や穀物をふるって不要なちりやもみをふるい分けるという意味もあります。

5. 福袋(ふくぶくろ)
福袋は、福がたくさん詰まっていることを表し、富や幸福が絶えず舞い込むよう願われています。

6. 宝船(たからぶね)
七福神が乗る宝船は、富や幸運を運ぶ象徴であり、商売繁盛や家内安全を祈る縁起物です。

7. 升(ます)
升は、量を「増す」ことに通じるため、利益や幸運が増えるよう願いが込められています。

8.小判(こばん)
「大判」「小判」「千両箱」は、そのままお金

9.さいころ
どこに転んでも必ず目(芽)がでますようにという意味があります。

屋台の魅力

今宮戎神社の境内や周辺には、数えきれないほどの屋台が並びます。たこ焼き、焼きそば、唐揚げ、りんご飴などの定番グルメから、射的やくじ引き、金魚すくいといった遊びまで、見るだけでも楽しい賑やかな雰囲気が広がっています。特に大阪の代表的な屋台のメニューは「たこせんべい」「みるくせんべい」です。や入居者たちは、それぞれお気に入りの屋台を見つけて堪能し、大満足の様子でした。



日本文化を通じた国際交流

今回の今宮戎神社訪問は、外国人入居者にとって、日本の商売繁盛祈願という独特の文化を深く体験する貴重な機会となりました。賑やかな雰囲気と多くの学びが詰まったこの経験を通じて、日本の伝統を世界に発信できる良い機会にもなりました。

帰りには、日本橋の道具屋筋にもよって堺の包丁や黒門市場も見学しました。